セルフ式うどんチェーンの2024年の王者は？

セルフ式うどんチェーンで、はなまるうどんと丸亀製麺は競い合っています。特にコロナ禍での状況がそれぞれ異なり、その違いが業績に大きく影響を与えました。今回は、2024年の王者を決めるために、両者の現状を詳しく見ていきましょう。

はなまるうどん公式Webサイトより

はなまるうどんは、コロナ禍で100店舗以上閉店しました。特に都市部の店舗が影響を受け、売り上げが減少しています。2024年2月末時点では418店舗まで減少しており、回復のペースは遅いです。

はなまるうどんは、フランチャイズ店も多く、経営の一貫性に課題があります。さらに、テークアウト対応も後手に回り、話題性に欠けました。特に「はなまるうどん弁当」は丸亀製麺に続く形で発売されましたが、後発のため効果が薄かったようです。

丸亀製麺公式Webサイトより

丸亀製麺は、ロードサイド店を中心に展開し、コロナ禍でも業績を維持しました。特にテークアウト専用メニュー「丸亀うどん弁当」が大ヒットし、売り上げを押し上げました。2024年3月期の売上高は約1148億円と、成長を続けています。

丸亀製麺は、テークアウト専用窓口を整備し、持ち帰り需要に対応しました。特に「丸亀シェイクうどん」も話題を呼び、テークアウト比率が10％台を維持しています。このような素早い対応が、業績回復に貢献しました。

丸亀製麺は、「丸亀」という地名をブランドとして活用し、高品質のイメージを持っています。特に香川県内の地名である「丸亀」は、うどんの本場としての信頼感を与えています。

一方、はなまるうどんは「安さ」を売りにしてきましたが、その戦略が逆に品質イメージを損ない、客足が遠のく結果となりました。また、吉野家ホールディングスとの資本提携後も、ブランド力の強化が十分でない点が課題です。

丸亀製麺は、ロードサイド店を中心に展開し、休日の人流が郊外に流れることで業績を回復させました。都市圏の駅前にも店舗がありますが、主要な立地は郊外です。

はなまるうどんは、都市部や商業施設内のフードコートに多くの店舗を展開しており、コロナ禍での影響を大きく受けました。特に都市部の人流減少が、業績悪化の主要因とされています。

セルフ式うどんチェーンの2024年の王者は、現状を見る限り、丸亀製麺と言えるでしょう。テークアウト対応の早さや、ブランド力、立地戦略の違いが、明暗を分けました。しかし、はなまるうどんも今後の再生に向けて新たな戦略を打ち出しており、今後の動向にも注目が必要です。